校長室より 校長 森 昭彦


平成30年8月28日 第2学期始業式 式辞(全日制)

 今夏は、連日、容赦ない猛暑に晒されました。けたたましくサイレンを鳴らしながら走る救急車を見なかった日はほとんどなかったように思います。かつて私が経験してきた夏の涼、爽やかさといった風情が、ここ数年すっかり失われてきているように感じています。地球温暖化は着実に進行しています。生徒の皆さんは体調面、健康面に問題はなかったでしょうか。少なくともこの体育館に集まっている皆さんは、この酷暑を乗り切ったということになるのでしょうね。安心しました。

  平成30年度第二学期が始まりました。夏休みが終わり、残念な気持ちでいる人もいると思います。夏休みの課題等、提出物の準備は万全ですか。生活リズムを崩してしまった人はいませんか。セカンドステージに当たり、生徒の皆さんすべてが、良いスタートを切れることを期待しています。

 さて、学期始めに当たり、私からは「環境」について話をしたいと思います。「人が環境をつくり、環境が人をつくる」という言葉があります。日本の実業家で、ユニクロを中心とする企業グループであるファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正氏は次のように述べています。

「大事なのは環境。自分の能力以上を求められる環境でなければ、成長は難しい」

生徒の皆さんは大きな枠組で捉えると、「川之江高校」という環境を形成し所属しています。その枠組の中にあって、さらに「学年」「クラス」「部活動」「友人関係」といった小さな枠組としての環境を形成し所属しています。そして、それらの環境を、互いに高め合い、成長していくという観点に立って、いかにつくっていくかという担い手が、皆さん一人一人なのです。言い換えれば、皆さん一人一人の意識、態度、行動によって、それぞれの環境の質は良くもなれば、悪くもなるということです。式辞の冒頭で述べた地球温暖化は、地球という環境の中にある人間の意識、態度、行動によって行き着いた悪い例と言えます。地球温暖化は、人間の産業活動によって排出される温室効果ガスが主な原因と言われています。人間の自己利益を最優先する無計画で無秩序なこれまでの活動のつけが、今私たち人間自身に降りかかっているのです。一方、良い事例としては、この夏第100回全国高等学校野球選手権記念大会に初出場を果たした三重県立白山高校野球部の活躍が挙げられるのではないでしょうか。5年前まで部員がわずか5名、2年前まで夏の三重大会は10年連続初戦敗退だった白山高校野球部ですが、人口約1万1千人の過疎地白山町にある公立高校でも甲子園へ行けるという高い目標を持って日々努力してきた結果が、今年まさに実を結んだと言えるのではないでしょうか。先ほど紹介した柳井氏の言葉「自分の能力以上を求められる環境でなければ、成長は難しい」という意図を、そのまま現実のものとして反映させた監督と部員たちの意識、態度、行動が、「甲子園に出場した野球部」というすばらしい成長につながった環境をつくりあげたものと言えます。

 生徒の皆さん、「川之江高校」「学年」「クラス」「部活動」「友人関係」といった枠組の環境に今一度目を向けてみてください。もっと高められる、成長し得る余地はないだろうか、あるいは改善すべきことはないだろうか、そういった点検が自ずと自己を高めていくことにつながると思います。さらに自分を磨いてみてください。そして様々な環境の中にあって、求められる意識、態度、行動を見据えながら自分を高めていってください。

 最後になりましたが、二学期は、創立110周年記念に関わる体育祭、文化祭といった大きな学校行事が控えています。平成最後の行事になるということも意識しながら、チーム川高一丸となって成功に導きましょう。また、3年生においては、いよいよ就職、進学の本番の幕が上がります。残されている時間を今まで以上に大切にして、悔いのない取組をしてください。

 生徒の皆さん一人一人の意識、態度、行動によって、さらに充実した学期となることを期待しながら、式辞といたします。

 


平成30年7月20日 終業式 式辞(全日制)

 先日の西日本豪雨は、各地に甚大な被害をもたらしました。わがふるさと愛媛県も、各地が洪水や土砂災害に見舞われ、多くの尊い命が失われました。そして、その深い傷が癒える間を与えることなく、今度は追い打ちをかけるかのように、連日30度を悠に超える猛暑が、未だライフラインが十分に復旧していない被災地の方々を苦しめ、生活再建に向けた努力を阻んでいます。困難に陥った人を励まし、元気づけるために、「試練はこれを乗り越えられる人に与えられる」という言葉を使うことがあります。とてもすてきな言葉だと思います。私自身も、困難に直面したときに思い返していた言葉でもあります。しかし、被災地の厳しい現状と被災者の方々の心情を推し量りますと、この言葉は安易に使えない、そう強く感じています。被災地の一日も早い復興を願うとともに、個人として、また集団として、この現状とどう向き合う必要があるのか、私たち一人一人に求められているように思えてなりません。

  さて、本日は第1学期の最終日です。生徒の皆さんはこの1学期間をどのように過ごしましたか。新年度に当たり、私からは「チャレンジ精神」についてお話をしました。そして、本田宗一郎氏の「チャレンジして失敗を恐れるより、何もしないことを恐れろ」という言葉を借りて、物事に積極的に挑戦することの大切さについて伝えました。生徒の皆さんの中にこの1学期が「何もしないチャレンジ」に終わってしまった人はいませんか。

 チャレンジには必ず「目標」が設定されます。そして、目標が設定されると、その実現に向けて必要とされる具体的な「努力」が生じてきます。その一連の「努力」の過程が「試練」となります。すなわち、チャレンジにおける「試練」は、「自らに与えられる試練」ではなく、「自らに与える試練」として捉える必要があります。

 1年生の皆さん、高校生活が4か月過ぎました。もう高校生活のルールやリズムはおおよそつかめたころと思います。自分にしかない「目標」をそろそろ見つけられているでしょうか。まだ見つけられていない人は、できるだけ早く「目標」を設定し、具体的な「試練」と向き合う準備に取り掛かりましょう。

 2年生の皆さん、高校生活の折り返しの時期に差し掛かりました。明確な「目標」の実現に向かって、「試練」の具体化が図られているでしょうか。この先に続く一連の「努力」の過程と真摯に向き合い、一層力を伸ばし、力を蓄えてください。あらゆる「結果」は必ず相応の「過程」に基づいて生み出されることを心に留めておいてください。

 3年生の皆さん、高校生活の終盤に差し掛かりました。「目標」の実現に向かって、今まで伸ばし、蓄えてきた力が試される大切な時期を迎えました。「試練」に向き合ってきたこれまでの自分を信じて、「目標」の実現を自らの手で手繰り寄せてください。

 夏休みに入ります。生徒の皆さん、1学期を振り返り、それぞれの学年段階と自らの必要に応じた有意義な過ごし方を、この夏休みにしてくれるものと期待しています。

 最後になりましたが、猛暑が続いています。熱中症にならないなど、くれぐれも健康管理に留意して過ごしてください。また、自転車乗車時のヘルメットの着用や交通ルールを遵守するなどして、交通事故の防止にも努めてください。

 皆さんのそれぞれの夏が輝いたものになることを期待しながら、式辞といたします。

 


平成30年4月9日 入学式 式辞(全日制)

 満開だった桜の木々に、光に照らされた緑の若葉の色が少しずつ入り交じりはじめた光景を、春の香りが彩る今日の佳き日、多数の御来賓の御臨席を賜り、平成三十年度、愛媛県立川之江高等学校の入学式が挙行できますことは、生徒並びに教職員一同の大きな喜びであります。

  ただ今、入学を許可いたしました、二一五名の新入生の皆さん、おめでとうございます。本校への入学を目指してこれまで重ねてきた努力に対して敬意を表するとともに、創立110年という歴史と伝統を持つ本校の一員となった皆さんの入学を心より祝福するものであります。

本校の教育方針は、「自らの生き方を問い、他との共生を通して心豊かな人間性の涵養に努め、目的意識を持ち、社会に貢献できる人材を育成する」ことです。また、「チーム川高 授業の充実・マナーアップ」を重点努力目標に掲げ、活力に満ちた学校づくりと、知性と品格にあふれる、心豊かな人間性を備えた人材の育成に努めています。

 さて、入学式に臨んでいる皆さんは今何を考えていますか。きっと、これからの高校生活について様々な思いが交錯していることと察します。

ここで、入学に当たり、私からは「チャレンジ精神」について話をしたいと思います。この「チャレンジ精神」は、今紹介した重点努力目標を具体的に達成していくために設定した三つの柱建ての一つです。その意味は「何事にも高校生らしく勇気を持って挑戦させる」としています。

世界的な自動車・バイクメーカーとして知られるホンダの創業者である本田宗一郎氏は次のような言葉を残しています。

「チャレンジして失敗を恐れるより、何もしないことを恐れろ」(二回)

本田氏は元々エンジニアであり、子供の頃より自動車レースで世界一になりたいという夢を描き続けたそうです。1948年に本田技研工業株式会社を設立した後、彼は意欲的に自動車レース大会に参加をしました。時に、自らレーサーとして参戦し、事故で負傷したこともあったそうです。また、会社が経営難に直面したとき、あえて世界的なF1レース大会に参加することを宣言し、従業員の士気を高揚し、経営の立て直しに成功したし言われています。

私たちは、チャレンジの先にどうしても「成功」や「成就」、また「達成」といったものを優先して期待してしまいがちですが、それにつながらず、「失敗」という結果に至る場合も少なくありません。しかし、大きな夢を持って新しいことや困難なことに果敢にチャレンジすることで発生する失敗には大きな意味があると考えます。そこからは、同じ失敗を繰り返さないという強い決意、成功に導くための思考力や工夫、実践力が生まれてくるからです。つまり、より高い人間的な成長を目指す生き方が確立されてくるのです。

逆に、最もしてはいけないのが、何かをすべき必要があるのに、何もしないことによって発生する失敗です。たとえば、定期考査があるのに十分勉強しないで悪い点を取ってしまった、また日々の練習を十分せずに試合に臨み、大敗を喫してしまったなどがその例です。これらは、結果として必然であり、果敢にチャレンジする意識とはほど遠い、むしろ自らの成長を阻む生き方ではないでしょうか。

 皆さん、本校における学びの中で、夢を持って様々なことにチャレンジする気持ちの灯を、本日の今から心に灯してください。そして、失敗を肯定的にとらえ、これを恐れず、何度も何度もチャレンジを繰り返すことで、たくましさを身に付けていってください。そうした前向きな日々の繰り返しは、きっと皆さん一人一人の人間力を磨き、将来の皆さんの人生の大きな宝物としてを手に入れることにつながると確信しています。

  最後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様の御入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。これからの三年間、教職員一同、お子様が描こうとしている高校生活を全力でサポートして行きたいと思います。文武両道の教育方針に沿って、今後とも本校の教育活動に御理解をいただき、御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。


平成30年4月9日 入学式 式辞(定時制) 

 満開だった桜の木々に、光に照らされた緑の若葉の色が少しずつ入り交じりはじめた光景を、春の香りが彩る今日の佳き日、多数の御来賓の御臨席を賜り、平成三十年度、愛媛県立川之江高等学校定時制課程の入学式が挙行できますことは、生徒並びに教職員一同の大きな喜びであります。

  ただ今、入学を許可いたしました、四名の新入生の皆さん、おめでとうございます。向学心を持って、入学に向けてこれまで重ねてきた努力に対して敬意を表するとともに、本校定時制課程創立70年という輝かしい歴史と伝統を持つ本校の一員となった皆さんの入学を心より祝福するものであります。

本校の教育方針は、「自らの生き方を問い、他との共生を通して心豊かな人間性の涵養に努め、目的意識を持ち、社会に貢献できる人材を育成する」ことです。また、「チーム川高 授業の充実・マナーアップ」を重点努力目標に掲げ、活力に満ちた学校づくりと、知性と品格にあふれる、心豊かな人間性を備えた人材の育成に努めています。

 さて、入学式に臨んでいる皆さんは今何を考えていますか。きっと、これからの高校生活について様々な思いが交錯していることと察します。

ここで、入学に当たり、私からは「学ぶことの素晴らしさ」について話をしたいと思います。

ドイツ生まれの理論物理学者であるアルベルト・アインシュタインは学ぶことについて次のような言葉を残しています。

「学べば学ぶほど、自分が何も知らなかった事に気づく、気づけば気づくほど、また学びたくなる」

アインシュタインは、相対性理論をはじめ数々の新しい発見を通して、それまでの物理学の認識を根本から変える偉業を成し遂げ、1921年にはノーベル物理学賞を受賞し、「現代物理学の父」」と呼ばれるほどの偉人です。皆さんは、彼のこの言葉からどのようなことを感じますか。彼のような偉大な科学者でさえも、まだまだ知らないことがたくさんある、彼はそれに気づくことができたことに喜びを見出しています。そして、知らない自分をさらに発見するために、もっともっと学びたいという意欲が伝わってきますね。知らないということは決して不幸なことではありません。むしろ、知らない自分に気づくことのできる幸福ではないでしょうか。学ぶことによって、それを知らなかった自分自身をはっきり認識することができること、つまり学びを通して、自らの存在をしっかり確認できることなのです。学びは自分を発見する手立てなのです。

学びは、時を選びません。学びは、場所を選びません。学びが唯一選ぶとすれば、それは自分自身に気づこうとしない、自分自身の存在に気づこうとしない人の意識ではないでしょうか。

皆さん、本校における様々な学びの中で、是非自分自身の存在をしっかり確かめてみてください。そして、学ぶことの喜びをしっかりかみしめてください。そうした前向きな意識と目的を持って、これからの日々を過ごしていくことが、きっと皆さん一人一人の人間性を磨き、これから先の人生の大きな宝物を手に入れることにつながると確信しています。

  最後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様の御入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。これからの四年間、教職員一同、お子様が描こうとしている本校定時制課程の生活を全力でサポートしていきたいと思います。幸いにも本校定時制課程の教職員は、その能力や資質、人間性を含め、優れたスタッフが揃っており、私自身、県下で一番の定時制課程であると自負しております。今後とも本校の教育活動に御理解をいただき、御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。


平成30年4月9日 第1学期始業式 式辞(全日制)

 例年より一足早い春の訪れに、つい先日満開を迎えた桜の木々のピンク色は、すでに緑の若葉の色に少しずつ侵食され、時の流れが着実に進んでいることを感じさせます。皆さんが登下校で通る道端を、菜の花の鮮やかな黄色が彩っています。皆さんも、春らしい柔らかで優しい雰囲気を感じているのではないでしょうか。

  平成30年度が始まりました。春休みが終わり、残念な気持ちでいる人もいると思います。反面、新しいクラスや友達のこと、新しい担任や教科担任の先生のこと、新しく入ってくる1年生のことなど、新年度を迎え、期待や不安など、様々な思いを持っていることと想像します。

 さて、新年度に当たり、私からは「チャレンジ精神」について話をしたいと思います。このことについては、新しく皆さんの仲間になる1年生にも入学式で話をしたいと考えています。

この「チャレンジ精神」は、すでに本校に在学している2年生、3年生の皆さんは、本校の重点努力目標「チーム川高 授業の充実・マナーアップ」を具体的に達成していくために設定した三つの柱建ての一つであることは理解していると思います。その意味をあらためて確認しますと「何事にも高校生らしく勇気を持って挑戦させる」としています。

世界的な自動車・バイクメーカーとして知られるホンダの創業者である本田宗一郎氏は次のような言葉を残しています。

「チャレンジして失敗を恐れるより、何もしないことを恐れろ」(二回)

私たちは、チャレンジの先にどうしても「成功」や「成就」、また「達成」といったものを優先して期待してしまいがちですが、それにつながらず、「失敗」という結果に至る場合も少なくありません。しかし、大きな夢を持って新しいことや困難なことに果敢にチャレンジすることで発生する失敗には大きな意味があると考えます。そこからは、同じ失敗を繰り返さないという強い決意、成功に導くための思考力や工夫、実践力が生まれてくるからです。つまり、より高い人間的な成長を目指す生き方が確立されてくるのです。

逆に、最もしてはいけないのが、何かをすべき必要があるのに、何もしないことによって発生する失敗です。たとえば、定期考査があるのに十分勉強しないで悪い点を取ってしまった、また日々の練習を十分せずに試合に臨み、大敗を喫してしまったなどがその例です。これらは、結果として必然であり、果敢にチャレンジする意識とはほど遠い、むしろ自らの成長を阻む生き方ではないでしょうか。

 2年生、3年生の皆さんの中には、すでにいくつかのチャレンジをして苦い失敗の経験をした人がいることと思います。

次の新しいステージの扉を開こうとしている3年生の皆さん、これまで経験した苦い失敗を肯定的にとらえ、チャレンジ精神を生かして、部活動の締めくくりや自らの進路実現に果敢に挑んでください。これまで十分取り組めていなかった人も、高校生活の中で、自らの内に眠らせた力を発揮できるのは、この一年だけです。悔いのない一年を過ごしていきましょう。

高校生活の一通りを学んだ2年生の皆さん、高校生活の三年間の段階はよく「基礎」「充実」「発展」と言われます。「充実」期を迎えた皆さん、何度も何度も失敗を恐れずチャレンジを繰り返すことで、力を蓄えてください。たくましさを身に付けていってください。前向きにひたむきに日々を生きることは、きっと皆さん一人一人の人間力を磨き、これから先の皆さんの人生の大きな宝物、財産になっていくものと確信しています。

  最後になりましたが、本日の午後、皆さんの後輩が入学してきます。彼らはきっと皆さんに熱い視線を送ることと思います。彼らに対して、姉として、兄として、友として、先輩としてふさわしい、誇りある立ち居振る舞いを、さりげなくできるであろうことを期待しながら、式辞といたします。


平成30年4月9日 第1学期始業式 式辞(定時制)

 例年より一足早い春の訪れに、つい先日満開を迎えた桜の木々のピンク色は、すでに緑の若葉の色に少しずつ侵食され、時の流れが着実に進んでいることを感じさせます。皆さんが登下校で通る道端を、菜の花の鮮やかな黄色が彩っています。皆さんも、春らしい柔らかで優しい雰囲気を感じているのではないでしょうか。

  平成30年度が始まりました。春休みが終わり、残念な気持ちでいる人もいると思います。私もそうでした。反面、新年度を迎え、期待や不安など、様々な思いを持っている人もいることと想像します。

 はじめに、皆さんの多くが働きながら学ぶという努力を継続していることについて、大きな敬意を表します。働きながら学ぶということの大変さは私自身よくわかります。私も、かつて非常勤講師を3年間しながら、ようやく教師になれた経緯があるからです。

 さて、新年度に当たり、私からは「チャレンジ精神」について話をしたいと思います。

この「チャレンジ精神」は、すでに在学している2年生、3年生、4年生の皆さんは、本校の重点努力目標「チーム川高 授業の充実・マナーアップ」を具体的に達成していくために設定した三つの柱建ての一つであることは理解していると思います。その意味をあらためて確認しますと「何事にも高校生らしく勇気を持って挑戦させる」としています。

世界的な自動車・バイクメーカーとして知られるホンダの創業者である本田宗一郎氏は次のような言葉を残しています。

「チャレンジして失敗を恐れるより、何もしないことを恐れろ」(二回)

私たちは、チャレンジの先にどうしても「成功」や「成就」、また「達成」といったものを優先して期待してしまいがちですが、それにつながらず、「失敗」という結果に至る場合も少なくありません。しかし、大きな夢を持って新しいことや困難なことに果敢にチャレンジすることで発生する失敗には大きな意味があると考えます。そこからは、同じ失敗を繰り返さないという強い決意、成功に導くための思考力や工夫、実践力が生まれてくるからです。つまり、より高い人間的な成長を目指す生き方が確立されてくるのです。

逆に、最もしてはいけないのが、何かをすべき必要があるのに、何もしないことによって発生する失敗です。たとえば、定期考査があるのに十分勉強しないで悪い点を取ってしまった、また日々の練習を十分せずに試合に臨み、大敗を喫してしまったなどがその例です。これらは、結果として必然であり、果敢にチャレンジする意識とはほど遠い、むしろ自らの成長を阻む生き方ではないでしょうか。

 皆さんは今、チャレンジの真っ直中にあります。働きながら学ぶというチャレンジと真正面から向き合っています。その姿はとても輝いています。自らに自信を持ってください。前向きな日々の積み重ね、努力は、きっと人間力を磨き、この先の将来に、自信という人生の大きな宝物、財産を、皆さんが手に入れることにつながると確信しています。

  最後になりましたが、本校定時制課程の先生方は、とても面倒見がいい方ばかりです。先生方を信じてしっかりついてきてください。

皆さんの活躍と今年一年のますますの充実を祈りながら、式辞といたします。